白日
人の姿形などとうにないよ
宇宙規模の頭に 25cmの足

一頭身の体で 僕らなおも 歩いてゆく

いつも通りの道 長い助走をつけて
踏み出した一歩が ある日着地することなく
永遠にただ舞う 無数に舞う


ねぇ今すぐ飛び出してよ あの人の上に立ってよ
僕の願いなんてさ 取るに足りはしないなら

ねぇ何を差し出せばいい? 何を失えばいい?
全ての今までの喜びが 嘘になってもいいから


当たりだけのクジ引いて はしゃいだ素振り
当たり前の奇跡 頬張るでかい口

それでも足りずに 今宵も大盤振る舞い
血も涙も出ない 肉と魚を前に

手を合わせ「いただきます」 笑い声
そしてはずれクジを誰かが まとめて引く時


ねぇ今すぐ飛び出してよ あの人の上に立ってよ
誰かに空いた穴はさ 誰かが奪ったもんなら

ねぇ誰が償えばいい 誰を差し出せばいい
たらい回された罪が 僕の前で止まってる
僕の瞳を見てる

今すぐ飛び出してよ あの人の上に立ってよ
渡しそびれた「さよなら」は 誰に運んでもらえばいい?

交わしかけの約束は 誰と果たしたらいい?
そもそもこの声はさぁ ねぇどこに向かって歌えばいい?

全ての今までの 喜びが嘘になっても
戻らない君ならば せめて出会えたこの喜びを