本日でメジャーデビュー16年目に突入。
おめでとう、RADWIMPS、ありがとう、一緒に歩んでくれたファンのみなさん。
ここまでの長い歳月に、感謝しかありません。
そんな節目にリリースされた、10枚目のオリジナルアルバム。
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「FOREVER DAZE 」
永遠の揺らめき。
この1年半くらいのコロナ禍での音楽制作は、常に眩暈に似た感覚でした。
その結果これだけ未来に向けた、陽に開いた音楽ができたのが嬉しかった。
どれだけしんどいことがあっても、自分は揺らめきながら、たゆたいながら音楽を作っていくんだなと思えました。
野田洋次郎
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コロナ禍でひたひたと蝕まれるように、日々一箇所ずつライブが延期されていった。
「次の公演はできるはず」そう思いながら、結局ワールドツアーも出来なくなった。
暫くは呆然と経緯を見守るしかなかったが、ミュージックステーションからのオファーに触発されて、新曲を作るべくバンドはスタジオに戻ってきた。
「コロナ禍に視聴者を元気付ける曲を番組で歌ってくれませんか」
「それなら新曲を作ります」
それをきっかけに、ライブができない日々が新曲制作の日々に変わっていった。
マスク、消毒用アルコール、不要不急の外出自粛、緊急事態宣言。
スタジオに集まる人数も必要最小限にして、次々と新曲が生まれていった。
現代のレコーディングの多くはPro Toolsというコンピューターソフトで作られているが、RADWIMPSのメンバーは全員これを駆使して音楽制作ができる。メンバーがスタジオに集まらなくても、データのやり取りをしてそれを組み合わせて曲を作れる。
これは今回から始まったことではなく、以前から自然とそんな新しい音楽集団に生まれ変わっていた。
生物の進化に関する概念のひとつに、「前適応」というものがある。
環境が激変する時、たまたま事前に適応していた生物が大きく繁殖してきたのではないかという考え方だ(激変した環境に合わせて有利な突然変異を起こした種が繁殖してきたという進化論よりも、僕にはしっくりきた)。
「前適応」を本で知った時、今の時代ではうまく行かなくて真ん中にいられない人が、次の時代ではヒーローになることがあるのかと思った。そう考えると面白いし元気が出る。
RADWIMPSはコロナで環境が激変した時、「前適応」していたと言える。コロナ禍の前に作られた曲とコロナ禍で作られた曲があるが、「FOREVER DAZE」は希望が溢れている。
不自由な日々だったからこそ「前適応」していたRADWIMPSは、バンドのフォーマットからもひらりと逸脱して希望や救済に向かえたのだろうか。
ヒップホップ、EDM、ギターロック、フォークにとどまらずフルオーケストラまで登場し、音楽全てのジャンルをアップデートしようとしている奇跡の作品だと思う。
百年後の人も聴いてくれたら嬉しいけれど、今この時代を生きる人たちに聴いてほしい。
「FOREVER DAZE 」永遠の揺らめき。
今回も、心を込めてお届けします。
ワタナベ
コメント(19)
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