10 years 10 songs.

もう、10年。
3月11日に、発表され続けた曲たち。
定点観測のように、ひとつの事柄を10年間歌い続けたアルバム。最初から10年後にアルバムにしようと思っていたわけではなく、祈るようにやってきた結果がこうなった。
アルバム曲は、発表した順に収録されている。
年が経つごとに視点が変化してゆくのが、夕焼けのように染み込んでくる。
そんな10年間を、鮮やかに切り取って見せるのが、島田大介によるブックレットの写真だ。今回のために、東北に赴いて撮り下ろされた。
ジャケットの写真は、南相馬市小高区村上の海。
2013年9月に公開された、島田大介監督の短編映画「ただいま。」のロケ地となった場所だ。震災2年目に里帰りする少女を描いたこの映画には、主題歌としてRADWIMPSの「ブリキ」が使われている。
「春灯」の最後のシーンも、この辺りで撮影された。
そしてCDのブックレットには、被災した年の写真の横に、10年後の今、同じ場所、同じアングルで撮った写真が見開きで配置されている。
10年前に撮影した場所に、どうやってたどり着いたのだろうか。
当時の写真を拡大して、手がかりになりそうなものをwebで探したり、地形を分析して照らし合わせて分かった場所や、震災当時の写真を載せてる方のブログを見て分かった場所もあったそうだ。もちろん、最後まで分からなかった場所もあったらしい。
10年間綴られた音楽と、映像と、写真。いつまでも、決して忘れない。

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3月13日(土) 22:55~23:30 (NHK総合/ NHKプラス同時・見逃し配信)放送
『3.11 10年 そしてこれから』
野田洋次郎と箭内道彦が語る、あの日からの10年間と、音楽に出来ること。
番組では、3月11日に発表された「あいたい」をパフォーマンスします。

このアルバムの特設ページには、10年間の軌跡がまとめられています。
3月12日〜14日、震災と復興を見つめた写真展「Daisuke Shimada 10years」が、渋谷ykckにて。

 

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05:03

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同じ空の下

数十年振りにアルバム買いました。 コンサートに行きたくなりました。

リカ

 当時の私には、島田さんの映像がなければ耐えられない曲も多かったなと改めて思いました。今ももしかするとそうかもしれません。島田さん、福島においでいただき、ありがとうございました。

あの日から10年。 私は大阪に住んでたからちょっとの揺れで済んだけど、 当時は現実に起こっているのか理解したくなかった。 日に日に増える亡くなった人や行方不明の人たち もうこれ以上増えないでと毎日祈って泣いた。 それ以外なにも出来なかった。 ボランティアに行くことも支援物資を送ることも。 当時の私は無力だった。 でも糸色が立ち上げられた 少しだけ義援金を送った。 ちょっとは力になれたのかな。なれてたらいいな。 毎年発表された大切な曲たち。 毎年思い出しては泣いてた。 みんなの想いがとてつもなく詰まってる気がして。 でも昨年くらいからはちょっとしか泣かなくなった。 被災地に行って現実をちゃんと見た事がきっかけになったのか、 自分の心に少し区切りがついた気がした。 まだ避難してる人、大切な人を待ってる人、まだ前を向けない人 まだまだいてるのが現実。 私も誰かの支えになれるといいな。 RADWIMPSのみなさん、島田大介さん、スタッフのみなさん いつもありがとう。 もらった曲たち大切にします。

りょう

「あいたい」を初めて聴いた時、涙が止まりませんでした。 初めて聴く曲であれほどまで涙したのは人生初のことでした。 そして、10年という節目の年にこれまでの10曲を聴くことで色々なことを考えさせられました。素敵な曲を届けてくれてありがとうございます。

びすこ

自分が被災したわけでも知り合いに何かあったわけでもないですがRADWIMPSがこうして歌として残してくれたので震災が風化せずに自分の中に残っています。 悲しいなで終わるのではなく次自分が被災したときどうすべきかを考えるきっかけになりました。 とても良いアルバムをありがとう。

Dream

ありがとうございます😢ジーンとして涙が滲みます✨ 明日、心待にしてますね😊✨

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