本日リリース、天気の子 complete version。
サウンドトラックが先にリリースされたから、誤解している人も多いようなのだけど、最初にフルバージョンがあって、そのあとに映画にあわせてmovie editが作られている。
洋次郎が最初に新海さんから送られた脚本1稿を読んで、感想をカラダの中に落とし込み、何度も読んでしまうと新鮮さが薄れるからと、その核となった印象を大切にして書き下ろしたもの。まず、「愛にできることはまだあるかい」と「大丈夫」が作られた。
この歌詞を読んで監督は、映画や、帆高と陽菜をより一層理解できたと、ビデオコンテの制作を始める。
そうしてキャッチボールが始まり、「風たちの声」、「祝祭 feat.三浦透子」、「グランドエスケープ feat.三浦透子」が徐々に姿を現していった。
ビデオコンテが上がって、フルバージョンの中からどの辺りを使うか、細かい尺が決まって、サウンドトラックに入れるmovie editが制作された。
順番から言うと、フルバージョンのデモがあって、ビデオコンテを見ながら曲の使い所が決まって、movie editのデモを制作。何度かの修正を経て、movie editを正規音源としてレコーディング。
最初あった姿とmovie editはかなり変化しているから、もとの形のフルバージョンをレコーディング。そのあと海外用に、「愛にできることはまだあるかい」の英語バージョンをレコーディング。となる。(英語バージョンは限定BOXのみの収録)
と書いてしまうだけでも大変な作業なのだが、最初のフルバージョン5曲は全て洋次郎が歌っているから、三浦透子の歌のキーに合わせて修正、再レコーディングなど、膨大なエネルギーが注ぎ込まれたものになった。
ストーリーにも洋次郎は深く関わっていったけれど、ラストシーンのセリフをどうするかも、まさにAADAAKOODAAと、様々なパターンが検討された結果、「大丈夫」になった。その言葉が、「脚本1稿を読んで最初の感想文のつもりで」作った曲の言葉だったなんて、手品みたいだった。脚本1稿の段階では、新海監督はあえて最後のセリフを決め込まないでいたからだ。
手品の「トランプ一枚引いてください」でドキドキして待っていたら、そのカードがパイナップルを切ったら出てきた!みたいのありますよね?
さっき弾いたカードが、なんで最初からそこに入っているの?
最初に書かれた「大丈夫」が、膨大な紆余曲折を経てラストを締める言葉になるの?
時空や場所が、逆転していくような感覚だった。
「グランドエスケープ feat.三浦透子」のミュージックビデオを、限定BOXのために新海監督が作ってくれた。
最初にデータが送られてきて、僕は会社でダウンロードして観たのだけれど、思わず声が出てしまった。鳥肌がたって、新海監督が持っている「天気の子」や、RADWIMPSへの思いが、身体に染み渡っていった。頭で理解したというよりも、身体全身で人の思いを感じられるなんて、テレパシー、超能力かと思った。
この曲の他に、「大丈夫」と「愛にできることはまだあるかい」のビデオもDVDに収録。
限定BOXのアートブックは、製本技術の限界を超えて作られた執念の傑作。
音と、映像と、アートブック。
「天気の子」が、ググンと立体的に感じられると思うのだけれど、どうだろう。
手品?超能力?って言葉がでてしまうくらい、ググンと。
通常盤、限定BOXともに、ツアーの先行抽選受付のシリアルナンバーを封入。
来年はツアー。楽しみです。
(追記)
今回も、ボクチン号外を発行しました。
オフィシャルサイトのNEWSで、配布店がみられます。
本日電車に乗っていたら、高校生くらいの黒い学生服グループがやってきて、「試験中だけど、やることねえなあ」と言っていました。普通なら「勉強しろよ」なのですが、気持ちがすごくわかります。
「試験中だけど」と、「やることがない」。
それぞれ別々に聞けば変哲のない言葉も、ひと連なりにしてしまうと、なんと味のある言葉になるのでしょう。風邪に気をつけてくださいね。
ワタナベ
コメント(7)
あいうえお
たんたん
あべも
婆さん♪
うぃんぱぁ
のん
そらな